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新宿の顧問弁護士なら弁護士法人岡本(岡本政明法律事務所)

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宇宙開発事業の顧問弁護士は大変

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書評
1. これまで宇宙に関係するコラムを何度か書いてきました。でも、宇宙の話しに深入りすると、人類のためという社会的意義だけでなく、途方もない話に呆れたり、逆に、暗くなったりします。
   今回は、かなり落ち込んだ宇宙関係の本を紹介しましょう。今年の2月に発行された本で、夏に読んで、立ち直る迄に大分時間がかかりました。題からしてショッキングです。「宇宙に終わりはあるのか」(吉田伸夫著 講談社)と題されております。私たちの地球は12億年後、灼熱地獄になって人類が住めなくなるだけでなく、50億年程度で(40億年という本もある)、私たちの生存する天の川銀河は、アンドロメダ銀河と衝突して合体するらしいのです(ところで今年のノーベル物理学賞受賞者は、ブラックホールの合体により生じた重力波を初めて観測した研究者3名でしたね)。
   そもそも遠い将来、ブラックホールに銀河が飲み込まれる銀河崩壊時代が到来し、その後、物質消滅時代を迎えることになるというのです。これを無の世界といい、猛烈な大質量を誇るブラックホールですら、ホーキングの言う熱放射で蒸発するというのですから、先ずは信じられません。この宇宙の終末を「ビッグウィンパー時代」と言うのだそうです。ビッグウィンパーの時代では、新たな構造形成の可能性が全くなく、これを宇宙の終末と表現されています。
 
2.  宇宙の始まりを「ビッグバン」ということに習って、宇宙の終わりも「ビッグ」を最初に付けるのが宇宙論研究者の習わしらしいです。ところで「ウィンパー」と言うのは「すすり泣き」という意味なのだそうですが(「weeper」が「泣く人」なのは分かりますが・・誤記じゃないの?)、イギリスの詩人T・S・エリオットは“すすり泣きと共に”「これが世界の終わり方だ」と歌っているらしいのです。学術的な話と一緒に、こんな詩的な話を絡められると誰しも落ち込みます。
   今年12月に弁護士として当事務所に来てくれる室賀さんと食事をした際、宇宙終末の「すすり泣き」の話をしたところ、直ぐに分かってくれました。当時は、宇宙論の話をするのが辛い時期でしたので、室賀さん、中途半端でごめんなさい。
    仕方がないので、ホーキングが量子宇宙論でも有名なことから、ホーキングが関係しない量子論の本を漁って読みまくりました。笑ってしまいます。タイムトラベルも可能であるとか、パラレルワールドが存在するとか奇想天外な話のオンパレードです。しかも、ある量子論の本では「量子論を真に理解している人は一人もいないだろう」などと堂々と書くことができる学問領域なのです。少しの事実で次々と想像を膨らませる学問なのですね。
   つまり量子宇宙論は、これからの学問だと分かっただけでも気が楽になりました。
 
3. 私は、平成21年に発行されているサイモン・シンの「宇宙創成」(上下 新潮文庫)もかなり前に読んでいます。同書は、ピタゴラスの座右の銘である“万物は数なり”で表されるように、実に科学的で説得力のある書物でした。当然、私は、宇宙を知るためには事実に基づく科学的方法によって探求するという姿勢に共感していたのです。
   私は、常々「弁護士道の極意」は、事実の掘り起しにあるのだから「宇宙創成」の書にも通じるなどと話して、“読むといいよ”などと勧めておりました。今回分かったことは、宇宙論も、原子や電子や量子等の世界に入ると、分からないことがあまりにも多く、現在判明する僅かな事実から想像力を駆使して、量子論と言う学問を進歩させてきたのだということが判りました。本当に科学の進歩は凄まじく、宇宙の実態が、多少でも理解できる時代として、リーチがかかる少し前ということなのですね。
 
4. 新宿の紀伊国屋書店4階に行き、量子論について書かれた本を探しに行きました。驚きました。棚には、すごい種類の本が大量に並べてあるのです(皆さん、勉強されているのですね)。新聞でも、“弁護士の皆さんが宇宙に関係する新しい仕事を探している”というような紹介記 事も何度か読んでおりますが、量子論まで勉強しないといけないとは考えておりませんでした (新聞による宇宙部会の先生方、当然そこまで研究されているのでしょうね)。
   そこで、「図解 量子論がみるみるわかる本」(佐藤勝彦著 PHP研究所発行)を紹介しますが、本当に、安直に量子論を理解するいい入門書です。10次元の世界とか、パラレルワールドとか、タイムトラベルとか出てきますが、まだ我慢ができます。だって、納得して読めることに意味があると思うからです。
 
5. 宇宙ビジネスの民間参入が、日々新聞を賑わしております。弁護士も新たな世界に参入して、独立独歩の業態に変化させたいと腐心されておられるのでしょうが、そんなに甘いものではないと考えております。私は、20年程前、日本の草分け的な宇宙開発を担った会社の顧問業務をしながら、最後は破産させざるをえなかった悲しい経験があります。宇宙開発のために日本国籍まで取得され、世界を相手に、厳しい会社経営に人生をすり減らされた社長の姿がよぎります。でも火星に移住する日を思い、別の上場企業の新年会で“火星に人は住める”という話しをしたこともある位、宇宙の開発には関心をもっております。タイムオーバーにならないうちに、早くリーチをかけて、あがりたいですね(「あがる」という内容は不明ですが)。

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